ISO便り 第12号

当たり前の向こう側

「当たり前」ではない

(社長)

私たちは、いつも誰かがそこにいることを「当たり前」だと思っていないでしょうか。

 朝、現場に行けば、いつものように協力会社の方々が待っていてくれる。
 急な依頼でも、「なんとかします」と引き受けてくれる。
 品質上の課題があれば、夜遅くまで一緒に考えてくれる。

これらは決して「当たり前」ではありません。一人の協力者を見つけるまでに、 ある協力会社との出会いまでの道のりを、 皆さんは想像したことがありますか?

 百件の問い合わせをして
 五十社との面談を重ね
 三十社と具体的協議を行い
 十社とさらに詰めを実施し
 三社と工事打合せを進め
 ようやく一社との信頼関係を築く

この過程で費やされる時間は、数ヶ月から場合によっては一年以上かかるものです。

目に見えない価値

私たちの協力者が持っているものは、単なる技術や設備だけではありません。

 長年の経験からの経験則
 問題解決への独自アプローチ
 品質へのこだわりと誇り
 私たちの会社を理解しようとする姿勢
 困ったときに駆けつけてくれる関係性

これらは、お金では買えない価値です。

「一人」の重み

新しい協力者を見つけることの難しさを数字で表すと、

 適切な技術力を持つ企業を見つける確率:約15%
 品質基準に適合できる企業:そのうちの約30%
 納期要求に対応できる企業:さらにその約40%
 価格面で折り合える企業:最終的に約20%
 
縁をとにかく大切にしよう!

明日への警鐘

今、私たちの周りにいる協力者は、こうした困難な過程を経て、長い時間をかけて築き上げた関係の中にいる存在です。

彼らがいなくなった時、私たちは

 o新たな協力者を見つけるまでの時間的コスト
 o信頼関係構築までの労力
 o品質の安定化までの試行錯誤取引先からの信用低下リスク
 
これらすべてを背負うことになります。

「当たり前」と思っているものの価値に、今一度目を向けてみませんか。私たちの周りにいる協力者は、かけがえのない財産です。彼らとの関係を大切にし、共に成長していける関係を築くことは、未来への投資なのです。

一言嫌な言葉を吐いてしまった瞬間に、1回嫌な対応をした瞬間に関係はぶち壊しになります。

●真の思いやりを

思いやりが大切なことは、ことあるごとに伝えました。思いやりを具体的な行動にして、皆には気持ちよく、誇りを持って仕事に励んで欲しいと願います。

思いやりが全てを解決すると信じます。

一人ひとりが主役であり、社長の代わりである重要な戦力であることを、これからも訴え続けてまいります。

一人ひとりが自分の仕事に誇りを持ち、主体的に取り組むことで、私たちの会社は、より成長し、発展していくことができると信じています。

●真のプロになる

目指すはリアルプロフェッショナルです。本物のプロです。一人ひとりが強い人材となって、世を駆け巡って欲しいのです。

そういう人材に育ってもらい、真の幸福を掴んで欲しいのです。そのスタートは思いやりです。

【一】